こんにちは、DS&Cの飯村です。
突然ですが、質問です。最近怒った事を1つあげてみてください。
「えー、私、怒った事ないですよー」、という方よりも、おそらく「そーいえば・・・」
と、ご自身の怒り体験があれこれ思い浮かぶ方の方が多いでしょう。

私が最近イラっとした出来事をあげてみると、先日、お芝居を見に行った際、斜め前の席に座っていた男性がハットをかぶったまま観劇をしていた事です。
後ろで見ている人からすると、ハットの高さ分、視界がふさがれ大迷惑ですよね。
とはいえ、「迷惑ですから脱いで下さい」とも言いづらく、背後でくしゃみしたふりをして何とかハットが飛ばせないかしら、とか色々考えてみたのですが、結局最後まで男性はハットをかぶったまま観劇を続けていました。
私はその男性の斜め後ろに座っていたので、観劇時も、実はそれほど視界を邪魔されることはなかったのですが、同行者が真後ろに座っていた為、観劇後お茶をしながら
「ハットかぶったまま観劇は非常識だよね!見づらかったんじゃない?」
と、同行者に伝えたところ、しばし考えた同行者、
「あ!そーやった!!ハットかぶってたー!!」
と実にのんきなコメントを返してきました。
どうやら本人はお芝居に夢中で、さほど気になっていなかったようです。。。
アンガーマネジメント体験講座を先日開催した際の話です。
受講生の方に
「最近怒ったことおぼえていますか?①すごく頭にきたこと②まぁまぁ腹がたったこと。③軽くイラっとしたこと。3つ、教えてください。」
という質問をしたところ、実に多種多様な回答を頂きました。
その中には「確かにそれは怒りますよね!!」と、共感しきりのものもあれば、
「え?それ、本当に腹が立ちました?」と、聞いた側からするとついつい笑ってしまうようなものもあり、「怒り」のポイントは人によって本当に違うんだな、再認識する機会となりました。
例えば、ご贔屓のスポーツチームが大事な試合で負けてしまった。しかも大敗で完敗。
ファンの人にとってはもちろん腹立たしい事です。人によっては翌日も機嫌が悪いままかもしれません。しかし、そのチームやそのスポーツ自体に興味がない人にとっては全く腹は立ちません。
気にもならない事です。

仕事をしていく中でも、人によって「怒り」のポイントは違います。
Aさんにとっては、「時間・期限」を守る点に「怒り」のポイントがあるかもしれません。
Bさんにとっては「成果・結果」を出す点に「怒り」のポイントがあるかもしれません。
そして、その「怒り」のポイントには、Aさん、Bさん、各々が持つ「べき」が存在しています。
Aさん「時間は守るべき」
Bさん「結果は出すべき」
私 「ハットはぬいで観劇すべき」
程度の差はあれども、皆さんきっと色々な「べき」を持っているはずです。
各々がもつ「べき」は、その人にとっての信念であったりポリシーであったりで、決して間違ったものでも、悪いものでもありません。
しかし、その「べき」は、あなた以外の人にとっても同じであるとは限りません。
例えば、カレーライスを食べる時、「あなたは何をかけて食べますか?」と質問したら・・・
「カレーにはソースをかけるべき」
「カレーには醤油をかけるべき」
「カレーはそのまま食べるべき」
という回答が出てきました。回答者にとってはこれはどれも正解ですよね?
しかし、ソースかける派の人が醤油かける派の人に「ソースをかけるべきなんだ!」と無理強いをしたらどうなるでしょう。
もしかしたら、喧嘩になってしまうかもしれません。。。
DS&Cが提供する、アンガーマネジメント講座では、人によって違う「怒り」のポイント、そして各々が持つ「べき」の取扱方法についても、ワークを交えて学んでいきます。
チーム、組織等、グループで学ぶ機会を持つと、自身の「怒り」ポイントと、他のメンバーの「怒り」ポイントの違い、持っている「べき」の多様性に触れる事ができます。
メンバーの「怒り」ポイントや、その陰に隠された「べき」を共有、理解することで、コミュ二ヶ―ションは少し変えていけるのかもしれません。